そのために、あなたのお話を充分お聴かせ頂きます。そして色々な質問もさせて頂きます。
トス設計の家づくりの流れ
1.ヒアリング
そのために、あなたのお話を充分お聴かせ頂きます。そして色々な質問もさせて頂きます。
2.敷地を読む
敷地を読む”とは、法律的な敷地の持っている特性を調べること。
その敷地に出向き、現地での自然環境・周辺環境の特性を調べ、肌で感じ、この計画においてどの特性を生かし、どの特性特性に意しないといけないか把握すること。
あなたの夢を具体的に形づくる上でなくてはならない非常に大事なことです。通常 ヒアリングと殆ど同時に行います。
このように具体的にあなたの夢を形にするプランやデザインを創っていく上で敷地を読むことは必要かつ非常に大事なことです。
3.基本計画・プランニング
敷地の特性が分かり、ヒアリングによって『憧れの暮らし・夢』のイメージが出来ました。
これは『憧れの暮らし・夢』を実現するための具体的な間取りや形です。
ですから時間も十分掛にかかります。
この段階が具体的に家をつくる、『夢を形に』する上で一番大事で重要なところです。
この段階では私は手描きでおこないます。頭の中で自由に発想できるからです。
手を動かしながら、あなたになったつもりで色々な暮らし方を頭の中で想像します。
ここではあなたの様々な要望を実現するために、色々な動線を要素を組み合わせ、多くのことを実現させるために。
この段階は、楽しくも苦しい作業。
3.実地設計
建物本体の図面のみならず電気や給排水、エアコン、庭や塀等の外構工事等、実際に工事を行うために必要な詳細の図面一式を作成いたします。このプロセスが実施設計となります。全部で50枚以上になります。
この段階でも何度も意見の交換をさせて頂きより適切なものへと進化を図っていきます。
敷地の特性でつかんだ風の吹く方向や光の方向を具体的に考え、窓の位置や開閉の方法・大きさ等も決めるのもこの段階です。
4.施工費の見積り
■複数の作り手・工務店さんへの見積依頼。
同じ実施図面を同一の条件、書式、期日で複数の作り手・工務店さんに同時に依頼いたします。
これは最終的な“作り手選び”の価格という大きな要因となります。
私共では実施設計図面をもとに複数の作り手・工務店さんに見積もり依頼をさせていただきます。
複数社の比較検討をすることで、より適正な価格を見出せますし、お客様にも分かりやすく、納得してもらえる状況が創れるからです。
今の時代はどこの作り手・工務店様も真剣に価格を出して頂けます。
しかし各社で同じ図面を見積りながらも、かなり価格差が出てくる場合もあることも事実です。
また複数出すことにより競争意識がより高まるのも事実です。
各社自前の見積書の形式、項目のくくりは違うため、見積書を比較検討するうえで大事なことは
”統一したくくり・書式・条件等”
が必要になってきます。
5.施工会社の決定
また業者さんと工事契約を交わすお手伝い。
どの工事業者さんを選ぶかはお客様の自由です。
私どもは客観的な目で、見積内容の確認をし、お客様の立場にて適切な選択のためのアドバイスを行います。
基本的には上述の複数の見積り依頼した 作り手・工務店 さんの価格等を検討考慮させて頂き、お客様が納得できる業者さんを決めて頂きます。
「作り手との信頼関係なくしては、住まい手の満足できる家はできない」と私は考えています。
単に金額の違いだけで業者さんを選ぶのは危険だと思っています。
また業者さんとの最終的な工事金額を決定する上で、希望予算と見積もり価格がずれてくる場合もあります。
その場合”予算とそれに見合う工事の内容の調整” が必要となって参ります。必須のことです。
大事なことは「どんな暮らしを実現したいのか。。。」 という原点に立ち返っての変更・調整です。
逆にこのことが充分わかっていなければ、単に価格を下げる項目をあげつらって 「〇〇をやめましょう」 「□□のグレードを下げましょう」 と設定金額の帳尻を合わせても、出来上がった住まいで満足する暮らしは叶わなくなってしまいます。
私どもは基本計画に入る前からのヒアリングや実施設計での打合せ等で 「住まい手がどのような暮らしがしたいのか」 「その価値観はどこから来るものか」 をじっくり時間を掛けお互いに充分理解させて頂いています。
改めてではありますが、家づくりの基本でも申し上げましたが、まず 「どのような暮らしがしたいのか。。。」 ということが大事であると共に、それを引き出すためのヒアリング・基本計画が大事です。
家づくりというのはその時々で多くの選択と決断をしていかなければなりません。その繰り返しともいえるでしょう。それらの判断基準が何度も言いますが 「どのような暮らしがしたいのか。。。」 です。
家づくりの原点をあなたも是非忘れないようにして頂けると大変うれしく思います。
6.工事監理
■工事監理とは、基本的に現場に足を運び、図面通りに施工されているかを客観的な目・立場をもって是々非々でチェックすること。
また、住い手より変更の希望が生じた場合、作り手とそれに伴う図面の作成や金額・工事方法・日程等の調整を図り明示し、その希望の実現のお手伝いを行う。
それと同時に住まい手の目・立場をもって、更に 「望みの暮らし」の実現するための よりよい工夫を提案し具体的に実現していくこと。
また工事の進捗状況や変更追加等に関する予算の監理。
そして工事中における質問・疑問に答たり、作り手に対する言いづらい注文や苦情に関すること等の精神的な部分のフォローを行う等々です。
具体的には基本的に現場にて最低週1回、施主さんの参加可能な日時に合わせて定期的な打ち合わせを施主さん・作り手・私どもと綿密に行います。
現場では図面通りに作業が行われているか~のチェックというだけではなく、机上では最善と思われたようなことでも実際の現場で”五感を通して見たり感じる”と更に良くするための工夫や改善点も見えてくるものです。
また現場で、実際の確認事項も多いものです。
・コンセントやスイッチの位置関係。
・造り付け家具の詳細。特にキッチン等の収納部のカウンターの奥様が使いやすい高さの決定。
細かいことですが特に奥様の身体の特性(身長・右利き左利き等々)に合わせて具体的に確認調整することが特に大事です。
これらを現場にて一つ一つ、住い手の立会いのもと具体的に確認・調整していきます。
7.完成検査
■工事が完了後、住まい手にお引き渡しの前に建物全体の細かなチェックを設計監理者として行います。
不具合があれば作り手に指摘し、是正を求め改善して頂きます。
工事中に都度チェックはしていますが法的に必要な図面通りの仕様・寸法になっているか等。
また改めて住まい手にとって安全性で問題があるところはないか、雨漏りの原因となりやすい箇所の適切な処理はできているか、仕上げで汚れていたり不具合のあるところはないか、サッシやドアの開閉はスムーズであるか、照明器具の明るさはどうか、設備機器は指定のものが入っているか等々の確認を工事関係者(建築、電気、給排水、各機器業者さん等)立ち合いのもと行います。
不具合あらば引き渡しの前までに作り手に指摘し是正して頂きます。
私どもの検査に先立ち、業者さん自らの社内検査を事前に行い自ら気づいたところは是正して頂いています。
最終的には行政の完成検査を受け検査済書を頂き検査は完了となります。
住まい手との初めての出会い。
ワイワイ・ガヤガヤと楽しくお互いの意見を交わしながら時には意見の食い違いもあったりのヒアリング。
どうゆう風にすれば住まい手の喜んでもらえる暮らしができるのか、その空間のイメージがなかなかできずに苦しみながら、もだえながらの基本計画。
最終的には目を輝かせとても嬉しそうに「そうそうこういうものが欲しかった。。。」と喜んで頂けた住まい手の笑顔。
そして苦労した予算とのすり合わせ。
現場での業者さんと何回も何回もの打合せ、時には意見の食い違いもあった等々。
苦しかったこと楽しかったこと、そのすべてが楽しい思い出として蘇ります。
明日で引き渡し。。。
なんか大事な娘を嫁に出すようなとても寂しい心境になってしまいます。毎回のことながら。。。
そして最後のあかりを消してドアを閉める時には
ただただ「ありがとうございます」と感謝の気持ちしかない。
“こんな素晴らしい機会を与えて頂いてとても良かった。幸せだ。”
8.アフターフォロー
■完成引き渡し後も建物ある限りのフォロー
住まい手への建物の引き渡しの時には当然のことながら数日前の寂しさは当然ない。
むしろ住まい手の嬉しそうな顔を見ていると私まで嬉しく、幸せの気分にさせて頂ける。
同時に “ほっと” とした安ど感も覚える。
私の感覚では引き渡しの時はまだ建物は「家」という感じだ。
まだ人のぬくもりや暖かさは感じられない。
むしろなにか冷たささえ感じる。
引っ越しも終わり、そこでの暮らが始まると、お手持ちの家具が入ったり色々なお気に入りの物が置かれたり飾られたりと段々とその家庭の “らしさ” が自然と出てくる。
事実1週間後、1か月後、3か月後、1年後・・・と訪問させて頂く毎に“らしさ”がどんどん感じるようになってきて訪問するのが楽しみになってくる。
3年も経ったらもうすっかりそのご家庭ならではの”あじ”のある暮らしの空間になっている。
その時「家」から「住まい」になったと私は感じさせてもらえる。
私どもの基本のコンセプトは「穏やかで健康的で快適な家づくり」でどの家も変わらないのだが、その家庭家庭の望みの暮らしが違い、それを実際に行っている。
当然のことながらその「住まい」は一軒一軒個性的なものとなってくる。
「暮らし方」はすごいなと改めて感じる。”暮らし方”によって「家」がどのようにも変わっていく。。。
ただ、その今気に入っている暮らしも、お子様の成長、家族の事情等で時ともに変化してくる。
その暮らしの変化に対して「住まい」も変化・適合せざる得ない場合も出てくる。
だからこそ「家」が完成したから私どもの仕事が終わったのではなく、建物のある限り、そこでの住まい手の暮らしの変化に合わせてのサポートをさせて頂く必要があると心得ています。
完成後、年数と共に不具合等が出てきた場合も、作り手と共に対処させて頂きますが、ここまで綴ってきたような暮らしに合わせた変化に対応することも、設計者としての大事なアフターフォローの一つと考え実践させて頂いています。
今までのお客様にまだまだ充分なアフターフォローはできているとは思いませんが、こうした考えのもと、出来る限りのフォローをさせて頂きたいと決意しております。
以上 私どもの仕事の流れを長文ではありますがご説明させて頂きました。
ありがとうございます。