プロフィール

トス設計 (井上昌樹)

〒794-0801
今治市東鳥生町4-1-45
Tel 0898-52-3939
mail:tos@tos-d.com

井上昌樹プロフィール
1953年 山梨県生まれ
1976年 芝浦工業大学建築工学科卒
同年 大手ゼネコン入社 設計部
1978年 在社中約1年間イギリス留学
1989年 トス設計創立
1998年 シックハウス問題と出会い、健康・自然志向の建物づくり開始
2000年 (株)東液商事トス設計に組織替え
2001年 愛媛自然な家づくりセミナー開催
2002年 ドイツエコロジー建物視察
2003年 ローカルラジオ局にて『健康的な家づくりのポイント』で
1年3ケ月パーソナリティを務める。
メディア掲載 ・建築雑誌 "住まいの設計" にて住宅が4件掲載される。
・愛媛新聞、読売新聞、月間文芸春秋、他雑誌等のマスコミにて、
シックハウスに関する活動及びその対策・実例等が紹介される。

「設計者になりたい」子供のころからの夢でした。

思い続けたら夢が叶った『設計者になりたい』という子供からの夢

〜病床の父が笑った〜

私は、非常に幸運だと思っています。
何故ならば、現在の建築の設計という仕事は、私の中学時代からの夢が実現しているからです。

子供の頃、田舎ではありましたが親戚の家が新築することになり、設計事務所の人が描いた図面を初めて見る機会がありました。その時「なんて、カッコイイ んだろう」と思ったのが、夢の始まりだったと思います。

それ以来憧れ続け、大学受験も迷わず全て建築学科を受験致しました。でも当時は建築学科は非常に人気があり難しい学科でした。

それゆえ3年間部活動に夢中で、あまり勉強しなかった私には、かなり厳しいもので案の定・落選!でも諦めずに再び挑戦しかろうじて翌年建築学科に滑りこみました。

大学生活が始まり3年生の時、専門課程に入り私は意匠(デザイン)を専攻致しました。そして大学4年のある日、突然母から告げられました。父が癌に犯されていることを!あまり長くはもう生きられないことを・・・!

ショックでした。私が設計者になることを何時しか自分の夢のようにも思っていた父ですので、その姿をまだ見せることのないままに逝かせるわけにはいかないと思いました。

そして就職。卒業後の経済的自活を考えると本当は行きたかった設計事務所は諦め、経済的に安定している大手ゼネコンの設計部に希望を託し入社試験を受けました。

その面接の時に、社長より「採用しても必ずしも設計部に配属されるとは限らないけど、どうするかね?」と質問されました。私は即「2年間で設計部に行けなかったら辞めます。」と答えたのでした。

なんとか設計部に行きたいがために正直に訴え、答えていました。でも当時は本当に就職が難しい時で、入社試験も大学の指定校制度や一般公募はしていないと言う時期だったのです。

父の状況を考えると「どんな部署でも結構です」と言い、なんとか入社させて頂くことが先決だったかも知れないとも思いました。採用は難しいかな・・・と!

でも幸い採用されました。しかし設計部ではなく、大きな現場に配属が決まり監督見習です。そして入社させて頂いた有難さもまださめぬうち、設計部に何としても所属したい気持ちが一段と強くなってきました。

私は現場に着任したと同時に、どうしても設計部に配属替えして欲しいと、その現場の所長に訴えました。
また、時折社内より工事部長が現場に来られる時にも同様に訴えていました。今思えば入社早々よく言ったものです。

あまりに、ことあるごとに訴えるものですから、半年後ぐらいのある日、所長から本社に遣いに行くように命じられました。またその時設計部に寄り設計部長に会ってきなさいと言って頂きました。つまり設計部に顔を売って来いということだったんですね。ほんと、ワクワクしました〜!

初めて設計部長にお会いし、自己紹介させて頂き自分のどうしても設計がしたいという気持ちを、一所懸命訴えていました。今でも忘れません 『設計に対する情熱は誰にも負けません』 とまで言っていました。よく言ったものだな、と今もって思います。

そして、入社から約1年後に設計部に席が空き、設計部から声が掛かりやっとの思いで、待望の設計部の一員となることが出来ました。本当に嬉しかった〜!

その時父の状況は入院からすでに2年が過ぎていました。しかし癌はあちこちに転移し、右目摘出やおまけに緑内障になり左目も見えなくなってしまっていたのです。

その様子は笑顔など無い毎日苦しそうな表情ばかりでした。でもグチや言葉に出しての苦しさは決して言いませんでした。傍で看病している母も精神的には強くしていましたが、かなり疲れている様子でした。

そんな状況の折り、私が見舞いに行き、『やっと設計部の一員になれた』 と報告をすると、苦しそうな表情ばかり浮かべていた父が、心からにっこりと笑い 『ああ 良かったなあ』 と言ってくれました。あたかも自分の夢が叶ったかのように、嬉しそうに・・・!そばで見ていた母も本当に喜んでくれました。

それから2ヶ月後父は他界していきました。親の無償の愛を感じると共に「間に合って良かった」と心から思い、感謝致しました。

子供の時からの私の夢・父の夢でもあった『建築の設計』という職業に多くの人の力を借りながらも携わることが出来ている今、なんて幸せなことだろう。運が良いな。と改めて思い感謝しています。

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